2013年9月30日月曜日


立て 4尺6寸5分 幅 1尺9寸5分

西村欣魚

2013年9月17日火曜日

春望



書 劉清源


http://www.tansou.com/waka_tanka/kobetu_no_uta/syunbou.html


【作者】 杜甫(712~770)盛唐の詩人。李白とともに唐代最高の詩人。湖北省襄陽県の人であるが、洛陽に近い河南省鞏県で生まれた。三十五歳ごろまで、呉、越、斉、趙の間を遊歴、この間に李白、高適と交わり、詩を賦したりしている。役人として職に就いたり、解かれたり、左遷されたり、又、戦争に巻き込まれたりもした。760年、剣南節度使の厳武に見出され、四川省成都の郊外に草堂を建てて住んだ。この時期は、杜甫の一生の内で比較的平穏な時期であった。765年厳武が死に、蜀の地が乱れた為、又、貧と病に苦しみながら、四川、湖北、湖南の地を流浪し、770年湖南省耒陽県で不遇のうちに生涯を終えた。 


春望    杜甫 作          

Guó pò shānhé zài       
国破山河在     
  
Chéng chūn cǎomù shēn           
城春草木深     
 
Gǎn shí huā jiànlèi          
感時花濺涙     
 
Hèn bié niǎo jīng xīn          
恨別鳥驚心     
 
 Fēnghuǒ lián sān yuè             
烽火連三月     
 
Jiā shū dǐ wàn jīn          
家書抵萬金    
  
Báitóu sāogèng duǎn          
白頭掻更短    
    
Húnyù bùshèng zān           
渾欲不勝簪     


国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙を濺ぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火三月に連なり
家書萬金に抵る
白頭掻かけば更に短く
渾べて簪に勝えざらんと欲す

【解説】 長安の荒廃した様を見てうたったもの。757年、作者46歳、長安での作。詩の前半は眼前の景を見て、変化する人の世と、変わらない自然とを対比させて感慨にふける。後半は国を憂い妻子を思い、心労によって急激に衰えた身を嘆くことをもって結ぶ。【通訳】 国都長安は戦乱のために破壊されてしまったが、自然の山や河は昔どおりに残っている。この城内は春になっても、草木が深く生い茂っているのみで、人陰すら見えない。自分はこのいたましい時世に感じて、平和な春ならば花を見て楽しいはずなのに、かえって花を見ては涙をはらはらと流してしまう。家族との別れを恨み悲しんで、心を慰むべきはずの鳥にも心を驚かされる。戦火は三ヶ月もの長い間続き、家族からの手紙もなかなか来ないので、万金にも相当するほど貴重に思われる。自分の白髪頭をかくと、心労のために髪の毛も短くなってしまい、役人が頭につける冠をとめるかんざしも挿せないほどになってしまった。

2013年9月11日水曜日

寒梅 3




寒梅  新島 襄
    
ting shang yi han mei
庭 上 一 寒 梅

xiao qin feng xue kai
笑 侵 风 雪 开

bu zheng you bu li
不 争 又 不 力

zi zhan bai hua kui
自 占 百 花 魁



書  劉清源   篆書


[開く]

庭上の一寒梅笑って風雪を侵(おか)し開く

争わずまた力(つと)めず

自ずと百花(ひゃっか)の魁(さきがけ)を占(し)む


[口語に訳]

庭先に一本の寒梅がある、

楽しむように風雪を苦にもせず花を咲かせている

争いもせず、力みもしないが、

寒梅は自然にあまたの花の先達になっている。